お通しはいつものあれで。

実録、現実は小説より奇なり

夏至図の星読み

 6/23、暦は夏至を迎えました。占星術の世界ではその時の星の配置を夏至図と言い、それはここから3ヶ月間、秋分までの道標となります。

 ホロスコープの解釈には大まかな共通する流れはありますが、星を読む人によって特出する箇所や解釈、表現が多少変わります。

 私はまだまだ修行の身であり、この文章はそんな私が私なりに解釈したものです。置き傘程度、心の片隅において頂いて、少しでもこれが皆さんの生活にお役立てることがあれば幸いです。

世の中の流れ

 国と国民との間にさらに認識の差が出る星回りです。残念ながら国民にかかる経済的なプレッシャーはまだ強くなりそうです。

 国民の我慢は限界をむかえていますが、答えが出ない、欲しい答えがもらえない状態はまだ続いてゆきそうです。当然人々の不安は高まりますが、作られたルールによる抑え込みや、二極化が進む世の中で互いが空気を読み合い、抱えた不安が消化されにくい雰囲気が漂います。

 なかなか変わらない現状のなかで思うように動くことが出来ず、ストレスで心身のバランスを崩す方もおられるかもしれません。心と体のメンテナンスを行って吉、生活環境を含め今一度自分の健康を見直すようにしてみましょう。

 政治面では過去から置き去りにしてきた問題が浮上し、混乱が起きやすい配置です。目の前でおこる矛盾の根源は何なのか、ひとりひとり身近な問題から突き付けられる出来事が多い傾向も。

 先日の金環日食の影響でもお話した通り、今、目の前にある問題の答えはひとつではなくて、『ベストではないが、ベターな選択』をそれぞれが悩みながら決めている感じ。
 私達はそれぞれの選択を前にどう行動するのか。同じ星で共に生きるために、どう互いが思いを寄せられるか。ここから約200年間続く風の時代の入口で個々の価値観が問われる三か月になりそうです。

新型コロナに関して星読み的には…

 …まだ拡大傾向と私には読めます。
人々は新型コロナのある世界に慣れてきていますが、ここからまだ想定外の動きがあるかも知れません。

 10月末、各惑星の逆行が終了した頃、なんらかプラスの情報が出そうな兆し。天王星の逆行が終わる来年の年明け頃には世界全体のワクチン接種による大まかな結果が見えてきて、これから世界が進む道筋が見えてくるかも。個人的には少なくともそれまでは、引き続き感染症対策をして過ごした方がベターだと思われます。

 加えて念のため、地震や天候災害の対策をして吉。こういう時期ですので、特に備蓄の見直しをおすすめいたします。

ここから三カ月を過ごすヒント

 さて、ここからは私が夏至図を読んで感じた、夏至から秋分までの過ごし方のヒントをお伝えしようと思います。

 今回の夏至図のアセンダントは天秤座の11度、サビアンシンボルが『眼鏡越しに覗き込んでいる教授』という度数で起こりました。共感や調和、相手を理解し、目線を合わせ、知識をわかりやすい言葉で伝えることの重要性を表しています。これは今年の春分図でも同じ度数でしたので、一年を通したテーマとも言えます。

 占星術の世界では現在を約200年続いた地の時代から風の時代へ、古いやり方と新しいやり方が入れ替わる調整の時期ととらえています。

 ものごとの始まりに混乱はつきものです。
先の地の時代は集団を重視した縦の世界が軸でしたが、風の時代は個を重視した横の繋がりを軸にする世界に変化すると星の特性から読み取れます。

 個が重視される世界では、今まで集団によって保護されてきた物事が、個々の責任に置き換わるようなことも起きてきそうです。
 
 例えば集団意識に支えられていた責任感が成り立たなくなり、誰かの我慢の上に成り立ってきたような医療や社会保障、教育、福祉など公共を維持することが難しくなる局面がでてくるかも。また今まで以上に生まれ持った特性や暮らす場所、家族など変えられないものの差が浮き彫りもなることも増えるかもしれません。
 
 ここで大切なポイントは、個を大切にすること=責任を一人で背負うことではない、という点です。そもそも人間は1人では生きていけません。それぞれが個として自立し、なるべく依存せずに互いを助け合い生きていく、そのカタチを互いに作っていく、それが本来の個を大切にする世界ではないかな、と私は思います。

 これまでの地の時代はまず集団ありきの上に平等が作られてきましたが、風の時代はそれぞれが出来ることを差しだし、出来ないことをしてもらうような、イメージで言うと等価交換、対等なコミュニケーションの上に平等が成り立っていくのではないかとも感じています。個々持っている力が重視される…個の権利を得るというのは、そもそもそういうことなのかもしれません。

 新型コロナウイルスは私達人類に、ウイルス1つで世界が変わる怖さを教えた一方で、命の儚さや尊さ、人との繋がりの脆さ、大切さを実感させました。また世界全体が横並びに新型コロナウイルスという問題に直面したので、各国の政治力、経済力、国民性を知ったり、教育や福祉に対するスタンスの違いを知ることも出来ましたね。そして一番に世界中の人と繋がり、どこででも仕事が出来ること、教育が受けられる可能性を知りました。
 
 人と人の繋がり方が変わるなかで、今までのように一つの世界の中で居場所を探すのではなく、いくつもある世界から自分に合う居場所を作ったり探したりする流れが始まっています。自分がどこの世界で生きていきたいのか。それを知るためには、自分自身の能力や弱点、欲しいもの、人に与えられるものなどを深く理解しておくことが大切です。またそれを知ることで、ここから努力すべき方向も定まります。

 そんな今の状況を押さえた上で、この夏至から秋分までの三カ月では、あえて少しだけ自分の『こだわりや当たり前=執着』を横に置いてみるということを試してもらえたらと、思います。例えばですが、日常見たくないのに、つい気になる対局の意見や相手に注目してみましょう。気になる=何らかの執着がある、と思うのです。

 執着=自分を縛っている思考を知り、それを少し緩めてみる。例えば対局と感じていた相手との共通点を知ることで、苦手と思っていたことを克服できるような情報を得ることがあるかも知れません。

 ただこれは苦手な相手と無理に仲良くなれとか、向き合えということを指しているのではありません。人間はどうしても自分の見たいように世界を見てしまう生き物なので、嫌い、苦手という先入観を外して相手の考えを知ることで、物事をありのまま見、自分の選択を冷静に分析したり、選択肢を拡げてみては?いうお話なのです。

 本格的な風の時代がスタートする前に、新しい世界に身軽に向かえるよう、良いものは持って行こう、捨てるものは捨てていこうと星は促しているのだと思います。

 過去やり残したことをやり直すにも向いている時期です。特に金銭面の見直しは吉、あなたに人の話を聞く姿勢があれば、必要な知識を教えてくれる人と自然に繋がるなんてこともありそうです。趣味など好きなことで繋がったり、専門的なこと、勉強、資格、研究なども再挑戦したり、移住や留学、輸入輸出業など外国に関することなどで人と繋がるにもとても良い時期です。

 ただそこで少し注意を…現在木星魚座に滞在して逆行していますので、相手との共通点は見つけやすいのですが、自他の境界線が曖昧にありがちな時期でもあります。近づきつつも距離感にはご注意を。礼節と謙虚さを忘れずに…。

 なかでもSNSの使い方には注意をしてください。つい感情的に言葉がきつくなったり、衝動的な行動をしがちな時期であり、またメンタルにそれがダイレクトに響きやすい時期です。つらくなったら、SNSから距離を取る、関わる人を変えてみる、アカウントを新しくする、どんどんミュートブロックするなどマイナスに流されない工夫をしましょう。

 今は新しい世界を作りだす産みの苦しみの時期。今までの当たり前に慣れている私達は新たな時代にアジャストするまで、皆それぞれ何らかストレスを感じることは必須です。

 またここ近年、何事においても二極化が進んでいるのを皆さんも肌で感じておられるのではないでしょうか。SNSでは自分とは対局の意見に対して攻撃的な言葉が目立ちます。
 
 個人的に今は二極化の波に流されない自分になることが大切かなと思います。どれだけ否定しても、私達は殺しあわず同じ空の下で横並びに生きていかねばなりません。自分が少しでも快適に生きるために、互いの落としどころを見つけるほか、方法はないのです。

 不安や問題を一気に解決しようとすると無理なことは多いですが、問題を細分化し出来ることから少しずつでも解決していけば、確実に安心へ一歩近づきます。

 この実際に『行動に移し、その変化を肌で感じる』ということが、この三カ月、強いては風の時代を生き抜く鍵にもなりそうです。

 『眼鏡越しに覗き込んでいる教授』…
世界が変わろうとしている今、時間をかけ、自分とは違う考えをじっくり聞き、学び、己を知る。そうやって自らの地固めをしている間に、必要な力、道筋はおのずと見えてくる。新しい世界の入口、それは自分に合った世界を作れるチャンスでもあり、このような瞬間に居合わせることは、ものすごいことだなと私は感じています。この一年のテーマ『調和や共感力』をプラスに使うも、マイナスに使うもあなた次第です。

では皆さんが素敵な夏を過ごされます様に。